朔に引っ張られながら、ドキドキと鳴り続ける心臓を抑える。 これまでにだって、ドキドキすることはたくさんあった。 でもそれが恋だなんて知らない。 それなのに今、気付いてしまった。 「あれだけ言えばもう突っかかってこないだろ。ごめんな、気付くの遅くて」 この人が好きだって。