「分かるよ、お母さんでしょ?どうしたの?」 それでも、できるだけ平静を装って言った。 というかほぼ無関心に。 そんな私とは裏腹に、この人は次の瞬間とんでもないことを言い出したんだ。 『明日で今千秋ちゃんが住んでる家の契約切れるから、私の友達の家に行ってね?』 「………はぁ?」 一瞬、何を言ってるのかわからなかった。 ついに頭がイかれたんじゃないか、なんてことさえ思ってしまった。