ななが亡くなった日、私はななの

お母さんから手紙を預かった。

中学校の卒業の時に見て欲しいと言われた。

私は、ななとの大切な場所、

屋上で手紙を読むことにした。

屋上までの階段をゆっくりと

1段ずつ上がった。

ななとの思い出が走馬灯のように頭にうかんだ。

そして、たどり着いた。

ゆっくりとドアを開けると、

明るい光が注がれて、

それはまるでななの笑顔のようだった。

1年半前、ななと座った場所に座って

手紙を開いた。