ついにコンクール当日を迎えた。

全員ポニテにして、おソロのミサンガを

身に付け気合を入れた。

直前のチューニングを済ませ舞台袖へ。

緊張で落ち着かない。

そんなときななが来て、

「きっと大丈夫。」

そう言ってくれた。

ななの目を見ていると落ち着いた。

私たちは輝く舞台へと足を運んだ。

動き始めた指揮棒をジッと見つめ、

息を吹き込んだ。

木管低音のどっしりとした土台に、

木管高音の高速な連符、

金管の美しい旋律が重なり、

全員の音がひとつになる。

この一体感がとても気持ちの良いものだ。