人魚姫



担任が出ていくと転校生の周りはクラスメートで埋めつくされた


俺は、一目見るだけだったのでソッと教室から出た


真や竜の所に行く気にもなれず一人、静かになれる屋上へ向かった


向かうなか、頭の中は転校生のことでいっぱいだった


同じ歳とは思えないほど大人びていて妖艶なオーラ


全てが、幻だったんだとも思えるものだった


俺の人生が、勢いよく駆け出した日だった