人魚姫



「つば、さぁ」

「大丈夫。海には俺がいる」

1人じゃない


それから、泣き止んだ翼を送り届けるために歩いていると


プップー

後ろから車のクラクションが

「坊っちゃーん!!」

降りてきたのは組のやつで俺の世話人の京

「翼?」

心配そうに瞳を揺らす海に微笑みかける

「坊っちゃん、もしかして・・・」

小指を立て、ニヤニヤする京

「そ、だから邪魔しないで」

「坊っちゃんたら~、それよりも組長から聞きやしたか!」

「何が?」

「聞いてないんすか!?」

驚く京

「麗奈さまが、帰ってきやした。本家でお待ちかねです!」

麗奈・・・

「わかった。彼女を送ったらすぐに行く」

京は、伝えておきますと行って帰った