人魚姫



「海の目の前」

「へー、じゃ一人暮らし?」

あの辺に住んでる人は少ない

「1人暮らし」

「じゃ、今まで付き合った人数は?」

だんだん、質問ばっかりしてくる俺に苛立ってきたのか

「いない。てか、藤堂君は?どーせ、いっぱい遊んできたんでしょ?」

パッとこっちを向き俺と目が合う

「やっと、こっち見たね。海ちゃん、全然俺に興味無さそうだったから」

にっこり笑う俺に、少々ビックリした様子

俺、気に入ったかも

「海ちゃん、サボろっか」

「へ...?」