人魚姫



「ねぇ」

教科書を開きながらうとうととしてると隣から声が聞こえてきた

てか、暑い...

ゆっくりと、隣に顔を向けると太陽に照らされた岬海が

「んー?」

「それ、落としたよ」

白い小さな箱を指差す岬海

ヤッベ!!若干、焦りながらポケットへ入れる

「サンキューな」

礼を言うと既に前を向いてノートを写しながら「いいえ」とすんなりと返ってくる

へー、やっぱり他人に興味なしって感じだな

「なー、海ちゃん。家、何処なの?」

これみよがしに質問をする