やっぱ、好奇心で見てしまって…。
そのあとも見てしまうけど…。
何度見ても、これは辛いなぁ…って思っちゃうなぁ。
「あれほど、見ないでって言ったのに。」
あ、……あれ?
こここここ、こ…この声って!
私はガクガクと震えながら後ろを見てみた。
「ねぇ、あ・か・ね。」
「と、か…げ。」
なに、一つ。状況が理解できない。
後ろには、怖い顔してこちらを見ている十影。
「茜は、悪い子なのかな?」
言葉に首をふった。
見なければ良かった…そうすれば。
これに気づかず。
笑顔で過ごせたのに…!
下唇を、噛んだ。
震えないように。
すると、血の味が口のなかに広がってきた。

