「うわぁあ…にぎやがってか…うるさいってかな…」


私の目の前には大行列が。


そう。遊園地に居るのだ。

ゲートの門で、華やかに飾られた飾り物は、デートに来てね!と誘っているような感じだった。



まだ、十影は来なくて待っていた。


一分一秒長く居たいんだ!という、十影への気持ちは私をイラつかせて、

貧乏揺すりさせていた。


「…十影ったらー!デートってのに!!」


姉からの了承は、何故かもわからなかった。


「…ん?あー!とーかげ!こっちー!!」



なんメートルか離れたところで、シンプルな服装の、十影が迷子になりかけていた。