「はあ!!!!?!」





私と竜也が裏庭の廊下を

歩いていたら

突然甲高い声が聞こえた。




「ねえ、今の声って、、」


「うん、ちょっと愛莉、こっち」




竜也に手を引かれて

私と竜也は物陰に隠れた。



そしてそこからコッソリ

2人で顔を出して声がした方を覗く。





うん、やっぱり





今の声は桜ちゃん。



そしてその前にいるのは優良。





なんだか桜ちゃんは怒った顔をしていて

優良は申し訳なさそうな何て言ったら

いいか分かんない表情をしている。





「ねえ、どうしたのかな??」




私が頭の上にいる竜也に問いかけたら

竜也はなぜかホッとしたような表情。




「ねえ、竜也??」



なんでそんな穏やかな表情してるんだろ



竜也は何か知ってるのかな?



でもそんな疑問は次の叫びの
ような声で消えさった。




「ひどい!!私は怪我してるのよ??」


「わかってるよ。でも俺には

好きな人がいるから。」




ドキン



ドキン





それって、私の事??




なんとなく話は

分かったような気がする。



きっと優良は結婚の約束を

撤回しようとしてるんだ。




「言ってることめちゃくちゃなのは

わかる。でも、好きだから、、

俺は愛莉のことが、、」




「は?あの女のどこがいいわけ??

しかも あの人には井上くんっていう

彼氏みたいな存在の人いるじゃない。

優良くんには私が釣り合ってるしっ」




えと、、桜ちゃんって

こんな子だっけな?




私が知ってる桜ちゃんは

礼儀正しくて可愛くて、、あれ??




「愛莉が他の誰を見てようが

関係ねーよ。俺は愛莉が好き。

桜ちゃんは好きな子いないの?」




優良の言葉に竜也が微かに笑った。


そして私の心臓は

急速に加速して、そして揺れた。





「余計なお世話!!!!とにかく

優良くんは私と結婚するんだから!

撤回なんて許さない!」




でも断固として桜ちゃんは

一歩も譲らない。



それに優良が顔を歪ましていると

竜也がふわっと動いた。