夏休みは長いようで短いようで

気づいたら学校が始まってた。




私が下駄箱でローファから

上靴に履き替えていると、







「あーいーり!!!」




げ。出た。





「おはよ。相変わらずうざいくらい

 テンション高いね」




久しぶりに見た優良は

なんか少し焼けた気がする。







「もう愛莉に会えなくて寂しかった!

 だって俺ら、キ」

「ぎゃああああ!!!!!」





ば、ばか!!





思い出しただけで恥ずかしくなる!!







「へへっ。秘密だよね、俺らの!」



「言ったら許さないから!!」




特に竜也には!!





そしたら優良が嬉しそうに

どこかを見つめながら微笑んだ。






「この世界、俺と愛莉だけに

 なればいいのに!そしたら

 好きなだけ愛莉とのことを

 大声で言えるのになー!!」




「は!?ばか!!!」





なんか前とちがって優良の冗談を

軽く流せない。




な、なんで。






「愛莉ー、一緒に教室あがろ!」



「う、うん」






きっと優良とキスしてしまって

気まずいからだ…。