「ーーーっえ……っ」 誰もいない、静かな廊下。 ずっと、 話したかった声が 聞こえた気がしたと同時に 強い力で腕を引かれて。 気付けば 空き教室の中 ーーー彼の、腕の中にいた。 「………あのさ。 逃げられる側の気にもなれっての。」