『んっ………』





目を開けると
そこには暗い空にチラホラと星が見える


『( 空……私なんで… )っ!!!』




少しの間、ボーと記憶を辿ってゆく
そしてハッと何かを思い出し起き上がる



『シロっ!!?』

「…やっと起きたか」



左側からシロの声が聞こえる


そこにはベンチに座り
平然としたシロの姿がイスズを見つめていた



『え…ぁ、のさっきの奴らは…』


「あ〜…
まぁなんとか大丈夫だ
それにしてもお前のが大丈夫かよ…
まぢ焦ったわ、鉄パイプで
女殴るとか彼奴らの脳みそ腐ってんな」


『そういえば……って、いっ!…』


「はぁ…
急に起き上がったりすっからだろ」



イスズは殴られた後頭部に手を当て痛がる



『あ…てか今何時?』

「とっくに0時過ぎてる……お前寝すぎ」

『は?マジで…
私そんな寝てたのか…じゃ、じゃあ電車は』

「お前倒れて起きねーのに
置いて帰れるわけねーだろ……

今、駅向かっても間に合わねーよ」


『……そっか、なんかごめん』



そう、シロはイスズが起きるまで
公園のベンチでイスズの頭を乗せて膝枕をし
ずっと待っていたのだ


そのことにイスズは申し訳ない気持ちになった




「………………おい」

『な、なに』

「お前ん家上がらせろ…」

『はぁぁぁ?!!』

「しゃーねーだろ!
俺、帰れねーんだから……」

『ツキ達に連絡して迎えに…っ』

「お前と一緒に居たい……」

『?!……///』

「それじゃダメか?」




また何を突然言い出すのかこの男は…



不意打ちすぎて心臓が保たない
だが、シロを帰らせれなくなったのは
私のせえでもあると考えたイスズは
仕方なくシロを家に連れて行くことにした




『わ、わかった……
きょ、今日だけだからなっ!!!

し、仕方なく…仕方なくなんだからな!
わ、私のせえでもあるし……』




「ふっ(笑)
最初からそー言っとけ……ほら行くぞ」