「あぁっ!視線が痛い!」


わざとらしく床に倒れ込む花音はまるで悲劇のヒロイン。


「大丈夫か!?花音!」


そしてそれに駆け寄る達也は、バカ王子みたい。


「バカだな、こいつら。」


「同感です。」


そして冷めた目で二人を見つける傍観者、私と啓大。


そして、どちらともなく笑った。


モヤモヤはもうなくなっていた。