それからはグラウンドで君がサッカーボールを蹴っている姿は一度も見なくなった。 大会が終わって、引退したんだし当たり前だけどやっぱり悲しかった。 1人で練習するピアノは全然楽しくなくて 何度も辞めそうになってしまったんだ。 でも、挫折するたびに、君が頑張ってた姿が頭に浮かんでくる。 夏の熱い日だって、汗を流しながら必死に練習してた姿。 その姿を思い出したら、あたしもがんばらないとって、思えたんだ。