「星也~もう浮気は駄目よ-」必死の演技で、星也さんに抱きつくふりをした。
「ああ、すまなかったよ!」
星也さんは目で結局原因は俺の浮気か‼と
笑っているようだった。
「じゃあ、デートに映画を観に行こうか?」
「うっ!うん!」
お会計を済ませ、手を繋いでカップルを装い店を出る。
しばらく歩き、路地に入ると、星也さんは手を離した。
「で、どうして泣いたの?」顔はにこやかだけど怒っている様にも見えた。
「えーと、えーと!」
星也さんの笑ってごまかそうとする癖が自分にそっくりすぎて嫌な自分を思い出し泣いてしまいました。そんなこと言える訳がない。