「姫様、すみません。見張りをつけていたのですが…。いつの間にか消えていたようで」 「…ん。大丈夫。慣れてるから」 “悪魔の子” あたしは小さい頃からずっとそう呼ばれてきた。 理由はこの瞳のせい。 お父様も亡くなったお母様も綺麗な黒い瞳だったのに。 あたしだけ、こんな青い瞳に産まれてきてしまった。 もちろん、街の医者にも診てもらったけど原因は未だに不明。 だから、人々はあたしの事を“悪魔の子”と呼ぶようになった。