あたしは、メイドの顔色を見ながらコップに口をつける。

と、その瞬間



シュッ………ドカッ

あたしの目の前にいたメイドが、隠していた短剣を振りかざした。

それを見切って、あたしはそのメイドの溝うちに蹴りを入れる。


「ウゥッ」

目の前に、うめき声を上げ倒れているメイドが目にうつる。


「ウッ……。な、なぜ分かった……」


苦しそうに顔を歪め、あたしに聞く。


なぜ分かった…って?


「……こんな事が何回もあったから。それにあたしは…」


あたしは、“悪魔の子”だから。