溺愛☆ナイト様


「おかしいですね。静かすぎる」

ハルトも同じことを思っていたみたい。

「うん。こんな感じは…あたしも初めて」


さっきから寒気がする。

何?

この変な感じ…。


「姫さん。絶対に俺から離れないでくださいよ」

そう、ハルトが言った瞬間…


ドゴォン…

床が大きく揺れる。

「な、何?!地震?!」

「いや…違う。この音は…爆発だな。向こうからだ」

ハルトが指さした方向は……


「王室の方…!?」



ハッとして、まわりを見渡しても、お父様が見当たらない…!


「お父様…!!」

「あっ、おい!!」


気づけば走りだしていた。

もう、いや…。

一人はもう嫌だ。


お母様も亡くなって、あたしにはお父様しか肉親はいない。

もう家族を失うのは嫌だ!!


王室へ続く廊下はもう火がまわっていた。

それでも、かまってなんかいられない。


「お父様…お父様!!」

ハァハァ…ゴホッゴホッ…

熱風で喉が焼けるように痛い。

「あった!!」

あの部屋が王室だったはず!

バン!!

扉を足で蹴ってブチ破り、中に入る。