「あ、そういえば、王様がレナ様をお呼びでしたよ。王室に私も用があるので、一緒に行きましょう」 「うん」 あたしの事をレナと名前で呼ぶのは、お父様と亡きお母様、そしてカルガンだけ。 他の人は名前では呼ばない。 あたしを“悪魔の子”とか、“破滅の姫”って思っているから。 だから、あたしはカルガンとお父様以外は信じないって決めたんだ。 コンコンッガチャ… 「失礼します、お父様」 「おぉ、ちょうどいいところに来た。」 お父様のいる王室に入ると、知らない男の人がお父様の隣に座っている。