ビターな僕の甘いレディ




一人で悶々と悩むオレに脳天気な勇雅が話し掛ける。



「夏生ーこの問題分かんないんだけどー」




この調子じゃオレを越えることは絶対ないなと思いつつも



「どこが分かんないの?」


と尋ね返した。



勇雅は教科書の問題をペンで差す。


勇雅には悪いけど、めっちゃ簡単な問題だった。



「これは―…」



「…あ。ちょい待って。」


そう言って携帯を開く勇雅。



…コイツ聞く気あんのか?