神城「ふー、俺の出番終了だ。」
指についたりんごの汁をぺろぺろと舐めとり、そばにあったキャンデーに手を伸ばした。

木田「あ、ネコさんまたレッドキャンデー食べるんですか?」
ざくろにいきなり言われたのでびっくりして後ろに転んでしまった。

木田「あ、すいませんネコさん。これから我の出番があるので椅子直してくださいね!」
ぴょんぴょんと数回跳ね回り、舞台へ躍り出たざくろをジト目で見送ってからゆっくり起き上がり、椅子を元に戻した。

神城「あの、アホピエロめ。まぁ、ラストは俺が暴れ回る番だからな。」
赤いキャンデーを蝋燭の明かりにかざした。

神城「甘い甘い極上の味、今日のお客はどんな味だろうか。」
青い目に妖しい光が反射する。

またボロい椅子に腰掛け自分の順番が来るまで真っ赤なキャンデーを舐めながら待っている。