「……ひかりさん、僕の部屋来ませんか?」

なんか沖田さんが言ってるけど、全く耳に入ってこない。

「…………」

なんで?

「……ひかりさん?」

「…勝ったら帰してくれるんじゃないの!?」

あたし、そう思ったから頑張ったのに!!

「誰もそんな事言ってませんよ?」

「……沖田さん、部屋入れて下さい」

確かにそんな事言ってない事に気付いて、あたしは折れる事にした。

「…順応性が高いのはいい事ですよ。こっちです」

あの時の沖田さんのゲスのような黒い微笑みは忘れない。