「では、部屋だが…「ちょい待った‼︎」

何当人抜きで話進めてんの⁉︎

「ん?どうしたんだね、ひかりさん。」

どーしたもこーしたもないわ!!!
本気で不思議そうな近藤派には、呆れを通り越してむしろ尊敬するよ。

「あの、何であたしがここに住むことになってるんですか?」

「?」

どういう意味か分かってないらしい近藤派の皆さん。
一様に首を傾げている。

「だって、行くあてがないんだろ?なら、ここにいればいいじゃん」

さらりと理由を話してくれる平助。

……いやいやいやいや。

確かに、行くあてはないし、その理由はもっともだけども!!

「あたし1人増えただけでも、お金に余裕ないから大変じゃないんですか?」

確か、幕府からもらったお金をほとんど使い果たしちゃって、結構苦しいはず。

「………そんな事まで知ってるんですか?」

「なら、女中として働いてもらえばいいじゃないか」

働く?あたしが?
いや、でも、働くとしたら、あたしがここにいる理由になっちゃうよねぇ……。
……あ、でも。

「…そもそも、ここ、女人禁制じゃないですか」

「俺がひかりさんを気に入ったんだ。こんなに芯が通った女性はなかなかいないしな」

「…いや、だから、あのですね……」

ヤバい。逃げ道がなくなった。

ってか、気に入ったってなにその自分勝手な理由!!

近藤さんって、こんな自己中だったの⁉︎

しかも、すごいニコニコだから、憎めない……っ!!!