「ようやく見つけましたよ、桂」

あたし達の前に現れたのは、浅葱色の羽織を羽織った10人程度の男の人達。
その真ん中にいたのは、茶色い猫っ毛をふわふわさせた、長身の美形さんだった。少し茶色がかった猫目を愉快そうに細めている。

「これはこれは、沖田じゃないか。」

浅葱色の羽織の時点で気づいてはいたけど……よりによって新選組一と言われる天才剣士の沖田総司さんに遭遇するとは。