振り向くとそこには、15歳ほどの女の子と10歳いかない程度の男の子が立っていた。


「何かな?悪いけど、今俺たち急いでるから手短に済ませて欲しいんだけど…」

要件次第では他の人に任せて隊長を助けに行かなきゃ…!

「お兄さん、如月ひかりお姉ちゃんって知ってますか!!」

小さな男の子から飛び出した名前は、今まさに俺たちが探している人だった。

そこに間髪入れずに食いつくのが颯だ。

「如月隊長をご存知なんですか!?今一体どこに…!?」

颯の勢いに気圧されながらも、少年はたどたどしく紡ぐ。


「あの、僕たちお姉ちゃんに伝言を頼まれて、えっと、…全隊員、隊長を連れて池田屋にきてほしい…と、」

少年が困ったように姉のような少女に目を向ける。

「あとひかりんは無事だから、とりあえずみんな落ち着いてひかりんに会いに来てねだそうです!」

少女と少年はしっかりそう言った。


「君たち、如月隊長に会ったの!?そもそも、一体なんの知り合い?通りがかっただけ?」