入学して約3ヶ月。
相変わらず今日もいつもと変わらない、慌ただしい日常。
でもそれは、
「滝川、ほら」
いつもと何かが違うかもしれません。
目の前に伸びてくる左手を、勢いよく掴んで走り出す。
窓から差し込む太陽の光が、
真っ白な、おろしたての夏服にきらきらと降り注ぐ。
夏の香りが私を包む。
逃げた先の中庭の芝生に、桐原くんが倒れ込む。
「朝から運動、とか、もう動けねー」
「桐原くんがっ、はぁ、あんなこと言わなければこんなことにはなってません!」
桐原くんの横に座って、
息を切らして、声を張り上げる。
全く、いい迷惑なんだから。
「でも」
桐原くんが上半身を起こして、意地悪な笑顔を見せる。


