桐原くんはやっぱり自分勝手で、

普段ゆるいくせに、突然強引で、

何気なく優しくて。

いつでもそばにいてくれる。


私より一枚も二枚も上手で、

いつもズルくて余裕だってあって、

でも……やっぱり、かっこ良くて。


そんな彼に、私は一生敵わない。



唇が離れて、目が合う。


「7年分、大切にしてやるよ」


不敵に笑った彼が、私に近づく。

次の瞬間、もう一度引き寄せられるように触れる唇。

甘くてとろけてしまいそうな、キス。

唇に灯る熱に、嘘なんてない。