俺は今日初めて目があったことに嬉しくて
「やっと、目合った。
無視、すんじゃねーよ」
つい余計なことを言ってしまう。
なんだこれ、俺がムキになってるみたいじゃねーか。らしく、ない。
なんて思いながら滝川と話していると、突然窓の外がピカッと光る。
大きな雷が落ちて電気が消える。
雷に紛れるように小さな小さな声で聞こえた悲鳴。
そうだ、こいつ確かパーティーのときも震えて……
暗いところが苦手なんだ。
俺は手探りで滝川の手のひらに触れる。
やっぱり震えている。
ピースが揃った。
身長。
華奢な体。
鼻を掠める甘い香水。
暗いところが震えるほど苦手で。
キスの感覚。
自分を隠して無理するところも。
これだけ揃って間違えるはずがない。


