勝手に抱きついておいてそれはない、と思われるかもしれないけど
その時の俺はそんなことに気を配る余裕もないほどそのときの俺は舞い上がってしまっていた。
そんななか、電気が消えて辺り一面暗くなって、何も見えなくなった。
腕の中で震えてる滝桜。
目の前の彼女を俺はまだ初恋の相手だと信じていたかったからかもしれない。
とにかくそのときは、彼女を抱きしめて守ってやりたいと思った。
「桜、さん。大丈夫だから」
そんな優しい言葉をかけて抱きしめた。
いつかの、甘い鼓動が俺の胸に鳴り響く。
***
滝桜と出会った次の日。俺はある一つのことを思いついた。
それは滝川に姉妹がいるんじゃないかってこと。
滝川が7年前に出会った彼女だという線も考えてはみたけれど、
滝川の素顔も本当の性格もわからないことにはどうしようもなかった。
だから、俺は姉妹の線を考えた。
もし姉妹がいるなら香水が同じでもなんの不思議はない。


