優雅side

小さい頃、俺がまだ誰も友達がいなかったときの話。

いっきとも出会う前で、両親も忙しく家にいない。

話し相手なんて執事の柳田くらいしかいない。その柳田とだって必要事項しか話さない、生活を送っていた。


そんな俺は人の温かみに触れる機会は少なくて孤独で、今思えば冷酷なやつだったと思う。

俺はそのうち、自分から家のやつ以外の人との関わりを避けるようになっていった。


けど、ある日。そんな俺に転機がおとずれた。

俺の家で大きなパーティーが開かれたんだ。俺も参加するよう両親に言われたけど、俺は吉か否か風邪を引いた。


だから体調が良くなったらすぐにパーティーに参加できるようにパーティー会場の隣で休むことになっていた。


そんなとき、勝手に俺の休んでる隣の部屋に入ってくる同い年くらいの女の子がいるのが見えた。


その子は俺に気づかずに、なぜか楽しそうにニコニコしていた。

ずっとソファの後ろに隠れてじっとしてる。