そうだ!!

バッと桐原くんから身体を離す。

そうだよ。7年って言ったら桐原くんの初恋の年だよ!


「あの、桐原くん。初恋の子は?」


その子は、もういいの?


「勘のいいお前ならわかるだろ?」


いつもの気だるそうな桐原くん。

私は鈍い方ではない。

桐原くんのこの聞き方。

私の中の一つの答え。


もし、私が自惚れていないのなら……

その子は、


「私、ですか?」


恐る恐る口を開くと

「そーそー」

なんとも適当に桐原くんは答える。


「あ、え!?」

う、うそ。

予想外の展開に頭がついていかない。

私、いつ桐原くんと出会ってたの!?