「……自惚れ」
そんな抵抗をしてみても
「あ〜はいはい。
お前が俺のこと大好きなのはよーく伝わってきた。かわいいやつだな」
あっさり流される。
その上、
「な……!」
かわいい、とか……
言われたことないのに、何で今この場所で言うの?
信じられないと思いつつも、私の顔が更に赤くなるのがわかる。
チラッと視線を横にすると、お父様も李玖もここにいる全員が顔を赤くしている。
もう、やだ。何この状態……
「それはそうと、」
桐原くんが視線を私のお父様の方に移す。
「少しだけ、2人で話をさせてください。後日、きちんとお嬢さんをいただきに伺わせていただきます」
さっきとは打って変わった桐原くんの真剣な声色。深々としたお辞儀。
私をからかってきた桐原くんとは別人みたい。


