「経営の才能が、あったから……ですか?」
今の私にはこのくらいの答えしか思いつかない。
でも多分これは、康明さんを納得させられる答えじゃない。
「もちろん、誠一にかなり経営の才能があったのは事実。
でも、誠一くらい才能を持った経営者はそんなに珍しいもんじゃない。
答えは違うよ」
やっぱり。
だったら……なんだろう?
「それはね、舞桜ちゃん。
誠一と智ちゃんがお互い、愛し合っていたからだよ。お互い支えあえって想い合ってるから。
守りたい人がいるから、頑張れる。そばに居てくれる人が居るから全力をだせる。
家族でも友達でも恋人でも愛する人がいない人間はいつか、挫折したときにダメになってしまうんだ。
舞桜ちゃんにとって、大切な人はたくさんいるよね?君は優しい子だからきっといろんな大切があるんだ。
でも、舞桜ちゃんが生涯恋人として大切に思える人は1人だけなんだ。
そしてそんな人が、もう舞桜ちゃんの中で決まってるはずだよ」


