そんな誠一と自分の婚約者である智ちゃんが互いを思ってる。
もちろん僕はそのことに気づいていた。2人のためにどうにかしたいとも思ったよ。
だけど、それは僕がどうにかしたいと思っただけではひっくり返るような出来事ではなかったんだ。
それを変えるにはいろいろなことに逆らわなければならなかった。家のこととか、いろいろね。
とにかく僕らはそのまま結婚式の前日を迎えた。確か、その夜のことだったかな?
智ちゃんは僕に泣きついてきて結婚出来ないって言うし、誠一も僕のところに頭下げに来た。
僕が返答に困っていると、気づいたときにはすでに2人ともいなくなって音信不通。
結果的に僕と智ちゃんが結婚するという話は流れて無し。 本当、自分勝手。自由すぎる話だよね。
2人は勝手に結婚したって後から聞いた。2人の両親からは謝罪文とたくさんの贈り物が送られてきたよ。
連絡を取ろうとしても通じないし、それからはずっと僕とも疎遠。
でも誠一がT.GWを設立してここ数年で一流企業とまで呼ばれるようになったのは知ってたよ。
いつか会いに行ってやろうと思ってたけど、気づけばあれから17年。今日になるとはな。月日が流れるのは本当に早いな」


