ずっと後ろに着いて歩いていたはずの弟がいつの間にか、私を追い越してこんなにも成長してる。
知らない間に私の弟は頼もしくなっていた。
もう、子どもじゃない。
もう李玖は、自分の道を進んでいる。自分の足で進んでいる。これ以上、李玖の将来を縛るわけにはいかない。
姉としての私の役割は終わりかな。
なんて思うと、なんだかそれはとても嬉しくて同時に少し寂しい。
「というわけで、父さん。俺に家を、継がせてください」
李玖がもう一度お父様の方を向いて深々と頭を下げる。
お父様が1度、私を見る。
「舞桜はそれでいいのか?」
「はい、もちろん」
李玖の選んだ道だから。
お父様はまた李玖に視線を戻して、厳しい表情を浮かべる。
「並大抵の努力ではできんぞ」
「覚悟の上です」
「これからやることは山ほどあるぞ」
「やってみせます」
何を言ってもきっぱりと断言する李玖。もう、李玖の心は決まってる。


