私がいい娘なはずないってわかってる。
わがままで、迷惑かけてばかりの娘。
だけど、いつもはそんなこと言わないお父様がこんな場面で
自慢の娘だなんて、そんなこと言われたら
「ありがとう、ございます」
どうしたって嬉しいんだ。
いい子とか、そんなのどうでも良くなる私はつくづく調子のいいやつだと思う。
でも、嬉しくて幸せで
ガチガチになって固まっていた心が、身体が、全身がゆっくり解けていく。暖かい柔らかな光が差し込んでくる。
呼吸が、楽になる。私の身体に酸素が流れ出す。
「舞桜が望むなら、優雅くんに嫁いでもいいのよ?
別にライバル会社だからって嫁げないっていう法律はないんだから」
お母様の言葉にハッとする。
そうだよ、私と桐原くんはライバル会社なんだよ。それを絶対忘れちゃいけない。
もし、お父様とお母様が許してくれたって、どんなに褒めてくれたって私は……


