『滝川は!俺のこと好きだ。絶対』
もう、なにそれ。
本当、桐原くんって勝手だよね。
私、1度だって桐原くんに好きって言ったことないんだよ?
なのにあの確信した言い方。
そんな自信、いったいどこから来るの?
絶対。なんてどうして言い切れるんだろう。
も、自信家すぎて笑っちゃうよ。
「舞桜、優雅くんのことが好きなの?」
お母様の心配そうな表情。
心配、させるわけにはいかない。
このままじゃだめだ。こんな曖昧な言葉じゃ。
もっとだ。もっとはっきり言うんだ。
桐原くんに、最低な言葉を。
感情なんてないみたいに。
「いいえ、違います。私、桐原くんに1度も好きだなんて言ったことありません。好きって言われてもきちんとお断りしました。
それに桐原くんの会社はうちのライバル会社。婚約なんて出来るはずがありません」
まるで血が通っていないような、本当に冷酷な言い方。


