「ご心配おかけしてすみません。大丈夫です。
そういえばお父様とお母様も、お見合い結婚でしたよね?」
当たり前かもしれないけど、私の周りにはお見合い結婚ばっかりだなー。
「え!あ……そう、だったわね!
で、でね!今から明日のお見合いのための着物決めたいんだけど、どうかしら?」
お母様が焦ったようにぎこちない感じの笑顔を見せる。
なにか、あるのかな?
と思ってお母様をじーっと見るとアハハと誤魔化されるだけ。
んー、まあいっか。
お母様のことだから隠し事なんてそう長くはできないだろうし。
気づかなかったふりでもしよう。
「それはお母様のお着物ですか?」
「それでもよかったんだけど、せっかくだから舞桜に似合う方がいいと思っていくつか取り寄せてあるのよ。
希子さーん!用意出来てる?」
お母様が笹本を呼ぶとすぐに笹本が飛んでくる。
「はい、奥様。藤の間に整っております」
その言葉にお母様は満足気な表情を浮かべる。


