「つーかまず、お前の学校のキャラが本当のキャラだなんて信じて無かったし。いまどきあんな濃いキャラいねーから」
あ、ここでまさかのキャラのダメ出しですか。
桐原くんが肩の力をふっと抜いて口角をあげる。
「滝川舞桜」
「え、」
名前を呼ばれたと思うと、次の瞬間桐原くんが私の腕を強く引く。
急にフルネームを呼ばれたことで気を抜いていた私は、抵抗する間もなくあっさりと桐原くんの胸に収まってしまう。
桐原くんの、いつもより少しだけ早い鼓動が聞こえる。
「お前が、好きだ。
ずっと、出会ったときから」
「……え」
ほんの一瞬の出来事。
耳元で響く、心地よい声。
疑いようもないほど凛としていて、はっきりと聞こえた。


