「こないだの体育の時間。滝川さんが倒れたときの桐原様ったらね、もう他に目もくれずに滝川さんの元に走って行って抱き上げたのよ。
それも、お姫様だっこ!お姫様だっこなのよ!!」
感情的に話す美人さん。
二回、言いましね……そんな強調しなくても。
しかも私桐原くんにお姫様だっこ、なんてされてたのか。
それで私は朝からこんな事態になってるわけだ。
で、でもさ、そういう時いつもならみんなで追いかけてくるよね?
滝川さーーん!!!待ちなさーーーい!!って。
「で、どうなのよ?」
美人さんは顔を逸らして、赤くする。
あー、なるほどね。舞桜さんわかりましたよ!
追いかけて責めるよりも、桐原くんに抱きしめられる感覚への好奇心が勝ったわけね。
でも桐原くんがいるところでは聞けない、というわけで私は連れ去られたのか。
なるほど納得。


