「滝川さんが起きるまでここにいたら?って言ったんだけど、『こいつには嫌われてるんで』って、桐原くん帰っちゃったのよ。
滝川さんも珍しいわね、あんなかっこいい子が嫌いなんて」
私が桐原くんを嫌ってる?
あ、うん。そう、だよね。
散々避けたんだからそう思われるの、当たり前じゃん。
何今更落ち込んでるの?
むしろ嫌いって思われた方が、桐原くんに話しかけられなくていいんだから、安泰なスクールライフが送れるんだよ?
私の望んでたことでしょ?
落ち込む資格なんて私にはないんだから。
「アハハ……嫌い、ですか」
それでも気づけば声が沈んでる。
きっと、桐原くんと出会ったばかりの私なら今の状況を確実に喜んでだ。
平和な生活ができる!って、もっと素直に喜べた。


