「舞桜、寝不足なんでしょ。体育やすみなさいよ?」
「舞桜はいつでも元気100倍だもん♡だいじょ〜ぶ!」
若干怒り気味ののんにニコッと笑いかけて転がるボールを追いかける。
心配、してくれてるんだよね。ありがとね。
そう思ってボールを拾おうとしゃがむと
「あ……れ?」
急な目眩と耳鳴りが私を襲う。
視界が歪んで世界が遠くなる。
ああ、ダメだ。
足元がふらついて
立って、られ……ない。
倒れる、そう思ったときに
私の体重が全部何かに持って行かれた。
世界に重力がなくなったみたいに軽い。
「……無茶しやがって」
心地良い声と優しい香りに、すっぽりと包まれた。
私の知ってる、安心できる鼓動が耳の奥で響く。


