私、逆高校デビューします!

その子と一緒に話してたらだんだん怖さも薄れてきて楽しくなって、閉じ込められてることも忘れられた。

だから私は感謝の気持ちにって、持ってた折り紙でお花を作ってその子にプレゼントしたんだ。


ちょうどその時、ドアの鍵が開いてのんとのんのお父様が迎えに来てくれたの。私は嬉しくてのんに抱きついた。のんの顔見たら安心して、また大泣き。

ひとしきり泣いて、落ち着いたから、私はもう一度その子にありがとうって言おうと思った。


だけど……


だけどね、気づいたら、いなくなってて、私はありがとうって言えなかった。

今でもそれが、すごく心残り」



これが、あの日にあった全部の出来事。

しんみりとした空気の中、笹本が口を開く。