どう?ブサイクメイクしてるんだから怖いでしょ?
「バレてないとでも思った?」
そんな私にはお構いなし。
桐原くんの瞳は相変わらず睨みっぱなしで口調は強い。
「俺、結構鋭い方だから」
緊迫した空気。
ヤバい。
なにか、来る。
私の直感が言ってる。
桐原くんに次の言葉を言わせちゃいけない!
私が何か言わなきゃって思うのに、
口が、動かない。
「なあお前」
やめて、お願いだから
それ以上……
言わないで。
「滝桜だろ?」
呼吸が、苦しい。
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