「……滝川、大丈夫だから」
隣でその声が響く。
その言葉……
前にパーティーで言われた言葉と同じだ。
桐原くんの優しい、声だ。
桐原くんが手を握る力を強くする。
沈黙なのに全然気まずくない。むしろ、心地いいのは
どうして、
なんてそんなものは……
「あ、」
電気がつく。
ねえ、本当はもう気づいてるでしょ?わからない、ふりでしょ?
私はそんなに鈍くないの、自分が一番わかってる。
桐原くんの右手が私のまぶたに触れる。
「無理すんなって、お前。泣いてる」
親指で零れ落ちそうな涙を拭われる。
やっぱり、優しい。


