また、雷が近くで落ちる。
「……っ」
悲鳴を上げないようにするのが精一杯。
もう、やだ。
怖くて、心細くて、涙が……
「え、」
私の左手の上に何かが重なる。
あれ、あったかい?
これって……手だ、桐原くんの。
私はこの手を知ってる、んだ
なんでだろう。
桐原くんと出会ったのは高校のはずなのに、なぜか
もっと昔。ずっと前からこのあったかさを、私は知ってる気がする。
気のせいかもしれないけど、すごく、すごく安心する。
手だけなはずなのに、全身抱きしめられてるみたい。
ああ、まただ。震えが止まっていく。


