桐原くん、私の言葉無視してない?
せっかく答えてあげたのに!そういうことしちゃう?
まったくもう!相変わらず訳わかんない人だな。
はあ。
私もつられて桐原くんの隣の自分の席に座る。
何もすることがないから、日誌を書いている桐原くんを見ている。
次々と日誌に書き込まれていく今日の時間割。
綺麗な、字だな。
几帳面なのかな?
なんて思いながら眺める。
伏し目がちな目に長いまつ毛に、シャーペンを握る角張った手。
なんだろう、
自分の鼓動が聞こえる。いつもより速い、鼓動。
呼吸が、息が、つまる
けど苦しくはない。
むしろ、
「なあ、滝川」
突然、桐原くんが日誌を書く手を止める。


