「おい桜、待てって 別に食いもん逃げねーからなー」 桐原くんがそう言ってゆっくりとついてくる。 なんかそれじゃあ、私が食い意地張ってるみたいじゃん! やめてください桐原くん。誤解されてしまではないか。 全然急ぐ気ないな。 この、マイペースめ! 勢いよく桐原くんの方に振り返る。 「遅いなら、置いてっちゃうもんねー!!」 舌を出して人差し指を右目に当てて、思いっきりあっかんべーってしてみせる。 私はくるっと向きを変えて、またズンズン進んでいく。 「っ……なんだ、それ」